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世界の酒の低アルコール化は女性がけん引  2012年7月24日


この1年ほど、世界のそこそこでアルコール飲料の低アルコール化が指摘されている。世界中で同じ現象が起きているわけではないようだが、対象のアルコール飲料のカテゴリーに違いはあるものの、傾向として酒類の低アルコール化のトレンドは認められるようだ。またそのトレンドは女性がけん引しているようだ。

IWSR Insight Report 2012によると、アジアとラテンアメリカではワインとスピッツでその傾向が見られ、この現象は健康への配慮が主な原因だと分析している。これに対し、ヨーロッパで進んでいる低アルコール化は、健康への配慮はあるものの、むしろ価格が安いという理由からきていると指摘している。ヨーロッパの多くの国では、アルコール度数が高いほど重課となっていおり、アルコール度数が低ければ課税は低い仕組みとなっているためだ。

中国では、従来の白酒からワインへの切り替えが進んでいるとし、ワインはより健康的だと見られている。日本でも、ノンアルコールのビールや梅酒が急増し、また低アルコールの缶入りドリンクも人気だ。フィリピンでは、ローカルのブランデーやラムの低アルコールバージョンが人気だという。

健康への関心の高まりは、ラテンアメリカでは特に女性の飲酒習慣に影響を与えていると言われる。ブラジルでは、伝統的なカクテルに替わってカロリーの低いカクテルや、砂糖を使わないで人工甘味料を使うケースが増えているという。コロンビアでは、砂糖不使用のブランデーが大ヒットしているし、メキシコでは従来のテキーラのグレープフルーツジュース割りから単に炭酸水割りに人気が集まっているという。

アメリカでも女性の健康と体重増加への懸念から、Skinnygirlなどのブランドは大人気で、同社は従来のカクテルに加え、ワインとウオッカベースのカクテルを投入し、低カロリーと自然香料の使用をアピールしている。

アルコール飲料の低アルコールは、世界トレンドとして指摘できるようだ。ただこれが継続的なトレンドとして現れるのかどうかは、今のところはっきりしない。低アルコール飲料を含んだ近年の新商品のライフスパンは非常に短く、消費者の移り気の早さも指摘される。


【コメント】

ワインに関して言えば、2000年代最初の10年は、高アルコール度化が進んだ10年でした。この10年で、世界のワインのアルコール度数はざっと1パーセント上昇しました。そのトレンドの中でワインマーケットも生産者も、高いアルコール度数を持つワインの優秀性をアピールした時期でもありました。

しかし昨今では、そうした高アルコール化競争も鳴りを潜めたような感じです。ワインのアルコール度数をめぐっては、いろいろと議論があるところです。この先世界のワインマーケットはどういう傾向となるのか、過去の10年とは違った何か傾向のようなものが現れるのか、関心を持って見ていきたいと思います。

(伊藤嘉浩)




【関連ページ】

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