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2009年のボルドープリムール、史上最高価格に 【フランス】 2010年6月29日


2009年ヴィンテージのボルドーの格付けシャトーを中心とするプリムール価格(en primeur)がほぼ出そろってきた。それによると2009年ヴィンテージの価格は、過去最高だった2005年を上回り、史上最も高い価格での取引となったワイナリーが続出しているようだ。

特にLatour, Lafite-Rothschild, Haut Brion, Margaux, Mouton Rothschild, Cheval Blanc, d'Yquemなどの超一流と目されるワインは、過去に例のない高値での取引となっている。このあたりのワインの小売価格は、おそらく1本日本円で10万円を超えてくると思われる。

そのほかの有名銘柄も軒並み価格が上昇しており、シャトーによってばらつきはあるが、2008年ヴィンテージと比べてはもちろんのこと、2005年と比べても多くのシャトーで価格は上昇している。

価格上昇の背景は、2009年ヴィンテージが、過去最高といわれた2005年をもしかすると上回る偉大なヴィンテージとなるといわれていることが挙げられる。

また昨年から本年にかけて、香港がワインオークションの市場でニューヨークを抜いて、ロンドンに次ぐ世界第2の市場となったり、中国本土からの投資目的でのこれらトップワインの買い注文が急増していることなど、アジアの動きが大きな価格上昇要因であることも確かだろう。

それにしてもこの価格は、いかにも常軌を逸していると言わざるを得ない。特に2000年に入って以降、ボルドーのトップワインの価格上昇はすさまじく、今ではほとんど金融商品と化しているといってよい。

もはやこれらのワインは、飲まれるために造られるのではなく、投機の対象となってしまったとの指摘には、誰も異を唱えることはできないだろう。

2009年ヴィンテージのワインが製品として出荷されるのは2012年以降となるが、現時点でまだこの先どうなるかわからない商品に、高額な代金を先払いするこのプリムール売りのシステムには、ギャンブル性が高く、シャトーだけが得をするシステムだとして反対論も多い。

しかし実際には、将来の値上がりを期待して取引が行われており、それが毎年この時期の世界のワイン界の一大トピックであり、それを巡ってさまざまな議論が交わされる大きなイベントであることも確かだ。

なお、Decanterが最新のen primeurの価格を公開している。ただし、ここに掲載されている価格は、ネゴシャンからの出し値であり、小売価格ではない。

(参考)
Latest Bordeaux 2009 prices, Decanter



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