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どうなるシャンパーニュ、一転供給過剰に直面 【フランス】 2009年9月1日


2008年9月以降の世界経済の急速な悪化に伴って、シャンパーニュの売上が激減している。

それまでの数年間、バブルとも思えるシャンパーニュの世界売上の急増から一転した格好だ。それまでは供給が需要に追いつかず、品不足から価格も高騰していた。しかし2008年秋以降、状況は一変し、売上は急落し、一転大量の在庫を抱え込むこととなっている。

それに伴って世界市場では、シャンパーニュの価格は下落し、在庫消化のための投売りも散見される。

この状況に対し、シャンパーニュでは、2009年のぶどう収穫量を大幅に制限しようという動きが出ている。具体的には、従来1ヘクタール当たり13トン収穫していたぶどうを、7.5トンに減らそうというものだ。

大手のシャンパーニュハウスを筆頭に、生産者サイドは、供給過剰による価格の下落を最も恐れている。価格の下落は、消費者サイドからは大歓迎だが、ラグジュアリーグッズとしてのステータスを根本から揺るがすことになるからだ。

これに対し、ぶどう生産者の現場では、激しい意見が戦わされている。と言うのは、シャンパンハウスの言うとおり、収穫をほぼ半減させることは、収入も半減することを意味するからだ。

ぶどう生産者らは、1ヘクタール当たり10.4トンの収穫を主張しているが、それでも大幅な収入減となるとしている。また、大手シャンパンハウスの言い分は、あまりにも悲観的過ぎるとの指摘もある。

価格の維持によって、シャンパーニュのステータスとイメージを維持したいシャンパンハウス側と、生活がかかったぶどう生産者側とのせめぎあいが展開されている。

近々、シャンパンハウス側とぶどう生産者側との話し合いが持たれ、ぶどうの収穫量の上限が設定されるようだが、もし話し合いが決裂したときは、地域の行政がその上限数字を設定することになる。この数字は、法的な拘束力を持つことになり、違反すると法的措置がとられることになるという。

2008年3月、INAOはシャンパーニュの供給不足に対応して、シャンパーニュのエリア拡大を決定した。今後の世界経済の情勢がどうなっていくのか定かではないが、シャンパーニュのエリア拡大の決定が、今後のシャンパーニュ市場にどう影響を与えることになるのか、その時点での経済環境によって大きく変化することになるだろう。

(伊藤嘉浩)



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