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コルクテイント(ブショネ)の比率、1パーセント以下にー最新の調査報告で 【アメリカ】 2009年8月24日


コルクテイント(ブショネ)の問題は、長年ワイン界で大きな問題として横たわっているが、最新の調査で、その割合が全体のワインの1パーセント以下になっているとの報告が、Purdue University の醸造学の教授Christian Butzke によってVineyard and Winery Managementの最新号に掲載された。

この調査は、2008年と2009年にインディアナ州で開かれた、アメリカ最大のワイン品評会で3,300のワインを対象に70人のジャッジが判定した。その結果、コルクによる品質ダメージ(コルクテイント:cork taint)を受けているワインはどちらの年も、全体の1パーセント以下であったと報告された。

Butzke教授は、この結果は科学的な検証に基づいたものではないとしながらも、さまざまな要素を考え合わせると納得出来る結果であるとしている。

近年特に1990年代末頃から、コルクテイントの問題がクローズアップされ、従来のコルクに替わる、プラスチック素材による人工栓やスクリューキャップの採用が進んでいる。今回の発表は、コルクの製造会社にとっては朗報と言えるだろう。



【コメント】

1990年後半から2000年当初は、世界中でコルクテイントが非常に大きな問題となっていました。私も当時は少なくとも100本のうち4〜5本はコルクテイントのワインに出くわしていました。つまり、全体の5パーセント程度のワインは、コルクがもとで品質劣化が起こっていたわけです。(世界の専門家達は当時、もう少し大きな数字(5〜8パーセント)を口にしていました。)

さすがに全体のワインの20本に1本以上が不良品となると、無視するには大きすぎる数字です。そこで、従来のコルク以外の代替栓の採用が加速していくことになりました。

この動きは、コルク栓の製造メーカーに大きなダメージを与えました。そこで彼らは、コルクテイントの起こらないコルク栓の開発に注力することになりました。

私見では、ここ2年ほどでコルクテイントがあるワインに遭遇する率は、日本国内に輸入されるワインを見ても、かなり少なくなっていると思います。100種類程度のワインの試飲で平均すると1本程度になってきているという印象です。その意味でButzke教授の報告は、私個人としても違和感がほとんどありません。

コルクテイントの減少の背景には、スクリューキャップや人工栓の比率が増えていることも大きな要因と言えますが、それとともにコルク製造会社の品質改善にも目を向けてよいと思います。

現在のワインの栓に関する議論は、短期長期を含めてワインの品質保持のために、どんなタイプの栓が最良であるのかという議論に移っています。

(伊藤嘉浩)



【関連ページ】

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