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MRIの技術で開栓前のワインをスキャン 【アメリカ】 2005年9月22日

アメリカNewhouse News Serviceは、ワインに関しての最も洗練されたテクノロジーのひとつが、あるレストランのワインセラーに設置されたと報じた。

その技術とは、ワインボトルを開けることなく中のワインが変質していないかを判定するもので、医療に使われるMRI診断の技術が応用されている。ゴミ箱ほどの大きさの装置は、カリフォルニア大学デイヴィス校の科学者らによって開発され、ワインボトルの中の酢酸の量を開栓することなく検知できるという。

ワイン中の酢酸の生成は、ワインにダメージを与える要素のひとつで、特に年代を経た古いワインは酢酸の生成が懸念される場合がある。今回の技術は、ワインを開けることなくそれを事前にチェックできるというもの。

導入したニュージャージー州のレストラン"Latour"は、20世紀は言うに及ばず、19世紀のボルドーのトップシャトーの豊富な品揃えを持ち、とりわけ店名にもなっているChateau Latourは、1888年に始まり伝説的な1945年ヴィンテージを含め38のヴィンテージをそろえている。

レストランのオーナー Gene Mulvihillは、『1本10万円も20万円もするワインを注文するのだから、ちゃんとしたワインを期待するのは客として当然だ。』と言い、研究者たちの機器の改良に協力している。

現在のところ検知できるのは酢酸に限られるが、将来的にはコルクテイント(ブショネ)などその他のワインのダメージ要素の検知に期待を寄せている。

オークションハウスのChristie's(クリスティーズ)のRichard Brierleyもこの技術に関心を寄せるひとりだが、『この技術の導入がワインオークションにとって現実的かどうかはいまのところ定かでないが、レストランでのワイン販売では役に立つと思う。』と語っている。

装置によって少量の酢酸が検知されたときは客に対してどう言うのか、という質問に対しMulvihillは、『ジレンマを抱えることになる』と言っている。


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