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ぶどうの遺伝子の研究でより良質なワインを目指す試み 【イタリア】 2005年7月29日

イタリアとフランスの共同でおこなわれるぶどうの遺伝子の研究が、ワインの質を高め、ぶどうの木を害虫から守り、消費者の健康にも貢献することになると研究者らは期待を寄せている。

この研究はフランスとイタリアの農業省のお墨付きで600万ユーロ(およそ8億円)を投じ、トップクラスの遺伝子、バイオテクノロジー、分子生物学の研究施設でおこなわれる。このプロジェクトの責任者Enrico Pe'は、この計画は遺伝子操作に関する研究ではないことを強調している。

計画に携わる研究者らは、この研究でより病気や害虫に強いぶどうが作り出せ、ぶどう栽培者が殺虫剤などを使わなくてもすむようにしたいと語っている。また同時に、よりよいタンニンを作り出したり、ワインの質に影響を与えるその他の分子を分離したり、健康によい影響を与える新しい物質を見つけることにも期待を寄せている。

研究者らはこれまでにすでにribofravin(リボフラヴィン)という赤ワインを赤くする物質を抽出しており、この物質は心臓病を予防しコレステロールを下げる効果があることを確認している。

そのほかにもこの研究では、塩分を含んだ土壌や乾燥土壌など苛酷な環境にも適応するぶどうの開発も目指している。これによりこれまでぶどうの栽培に適さないといわれてきた場所でも栽培が可能となるなどの効用を期待している。

Pe'は、 『このぶどうの遺伝子研究は、国際的に低く見られていたわが国(イタリア)のワインへの科学的なアプローチを印象付けるのに大きな力となる』と言い、イタリアワイン連合のAndrea Sartoeriは、『このプロジェクトは非常に重要で、イタリアにおいてのワイン研究として世界に認められる初めての具体的な取り組みとなる。残念ながらイタリアは、ワインの研究分野では最も遅れた国として知られていたが、これを契機にワイン研究とワインビジネスを結びつけ、今までとは逆の道を歩むようにしたい』と語っている。


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